バッテリー・ウォーズ

  • 著者: スティーブ・レヴィン
  • 印象: 3 (1-3)
  • 読んだ時期: 2019年12月

 

2000-2012年ごろの電池研究をめぐる人間ドラマが書かれた本。次世代のLi-ion電池用正極活物質として期待されていたNMC2.0が、結果的にまがいものだったという話を、アメリカにおける電池研究の中心的な存在であるアルゴンヌ研究所の人間模様を中心に描いた話。

展開がスリリングで面白かったが、多分機密事項とかの関係もあるのか、視点がいろいろ飛んで、物語としての一貫性に乏しかった。

とりあえず電池業界には天才がたくさんいるので、その中で自分にできることは何だろうかというのを今更になって考えさせられた。もっと前に読むべき本だった。

 

ちなみにこの本を読んで、アルゴンヌ研究所が無償公開している、BatPacという電池のコストと性能を見積もれるソフトウェアを知り、実務上の収穫になった。

読み終わってから速攻で担当者に連絡を取ってみたら、当時無職だったにも関わらず、すぐにソフトを送ってくれた。ありがとう。

ただ内容が幅広すぎて、まだちゃんと勉強できていない。ごめんよ。