変身

  • 著者: 東野圭吾
  • 印象: 3 (1-3)
  • 読んだ時期: 2019年12月

 

諸般の事情で他人の脳の一部を移植され、人格が少しずつ変化していく男の話。

言葉遣い、振る舞い、一人称の変化などで人格の変化が表現されていく様を、ページを行ったりきたりしながら確認する、アルジャーノンに花束を的な面白みがあった。

人格の変化を自覚することで、本来の自分が大切にしていた思いに気づき、それを守るために生き方を選択するという小説の展開によって、多分本来の自分が大切にしていた思いを忘れているだろう自分を読者自身 (僕) が自覚することになり、考えさせられる。