娘心にブルースを

  • 著者: 原 由子
  • 印象: 1 (1-3)
  • 読んだ時期: 2020年7月

 

サザンオールスターズのキーボード担当、たまにボーカル担当で桑田圭佑の妻である原由子氏の自伝的エッセイ。

 

自分にとっての著者は、中島みゆきに次いで尊敬するアーティストなのだが、申し訳ない気もするが、率直にいってあまり印象に残らない本だった。

 

原由子と桑田圭佑の関係というのは、夫婦のあり方として1つの理想形なのではと個人的に常々思っており (自分が夫婦関係に悩んでいたわけではない)、たまたま2人の馴れ初めをネットで検索した際に本書の存在を知り、購入したのだが、その時見たサイト (まとめサイト的なもの) に本書の一部が抜粋されていて、そこが自分が一番読みたい箇所だったということが、読んだ結果判明した。

 

その一部というのが、本書のタイトルでもある「娘心にブルースを」という曲を桑田圭佑が著者に聞かせるシーンなのだが、その前後のくだりから、二人がお互いの才能なり人間性を認めあって結婚し、それが今も続いていることが読み取れ、いい関係だなというのを改めて確認した。

 

高校生のときにファンだった奥田民生の自伝的エッセイ (Fish or Die) を読んで、ファンとしての満足度は得られたが読み物としての印象は薄かったことを思い出した。音楽家はやっぱり音楽で自分を表現してなんぼの人なんだと思った。

 

娘がギター弾いてみたい、と言いだしてるので、ほんとに買ったらこの本渡してあげようと思う。