僕は君たちに武器を配りたい

  • 著者: 瀧本哲史
  • 印象: 1 (1-3)
  • 読んだ時期: 2020年7月

 

2019年に亡くなった、エンジェル投資家兼京大客員准教授の著書。2012年度ビジネス書対象受賞作品のエッセンシャル版。

 

自分は瀧本氏が考える「武器」が具体的に何か、ということと、それはどのようにしたら身につくのか、ということを知りたくて、具体的にはその武器は「ロジック」と「レトリック」、および決断思考、交渉思考であると思っており、これらのエッセンスを本書で読めると思っていたが、そういう内容ではなかった。同著者の別の本を読む必要がありそうだと思った。

 

文章のレイアウトに特徴があり、紙面の端ギリギリまで印字されており、初見だと装丁ずれかな? と思うほどである。

 

「日本社会は非常に残酷である」という前提を説明するため、第1章〜第3章で、日本が危機的状況にあることが説明されるのだが、個人的には同じような煽り的発言を、大学時代の生産工学の担当教官である山品元京大教授から授業を通して何回か受けたことがあり、「まあ私はもうすぐ定年だしもう関係ないけどね」と若干の余裕をかまされながら煽られる (と当時の僕が勝手に邪推したのであって教授としては若者の将来を憂いておられたのだと思う) ことに非常に不安を持ったことを思い出した。