どちらかが彼女を殺した

  • 著者: 東野圭吾
  • 印象: 1 (1-3)
  • 読んだ時期: 2021年9月

 

自殺に見せかけて妹を殺された警察官の和泉康正が、が、妹の元恋人と、その恋人を妹から奪った友人を容疑者と見なして、真犯人を追い詰める話。康正の目的は、犯人逮捕ではなく犯人への復讐であり、そのため、妹の死亡現場を発見した際に、他殺をほのめかす証拠を回収し、警察に頼らず自分の力で真犯人を探そうとする。

 

警察側の刑事は東野小説の名物刑事である加賀であり、康正と加賀のハイレベルな推理のやり取りが本作品の見どころなのだが、事件の経緯が僕にとっては大変複雑であり、流れを追うのが精一杯でよく分からなかった。

 

本作品では、元恋人と、妹の友人のどちらが真犯人かは明確に記載されていないが、きちんと読むと読者は真犯人を論理的に特定することができるようになっている。利き手が真犯人特定の鍵になっており、巻末にも解説が記載されているのだが、ハイレベルすぎで僕にはよく分からなかったし、そもそもそれを解明したいというモチベーションが湧かなかった。