コンカツ?

  • 著者: 石田衣良
  • 印象: 2 (1-3)
  • 読んだ時期: 2021年12月

 

本著者が、産経新聞か何かの人生相談的なコーナーにて、どういう相談か忘れたけど回答がサバサバしていて面白かったのを思い出して、図書館で借りた。アラサーの女性4人が、共同生活を送りながら結婚相手を見つける話。

 

前半は、上手くいかない合コンや婚活パーティーを女性目線から描写した場面が多く、男のイケてない振る舞いが酷評されるので、読んでいると辛い。個人的には、大学の研究者と合コンをする場面で、世界経済とか環境問題について熱く語る男どもに女性が愛想を尽かすというくだりがあり、自分の娘に議院内閣制を真剣に説明したことがある自分としては身につまされるものがあった。

 

タイトルに「?」がついているのは、多少ネタバレになるが、結局4人共、いわゆる婚活でパートナーを見つけるのではないという結末になっていることが関係しているかもしれない。10年前の小説なのでこれでよかったかもしれないが、同じテーマでいま小説を書いたら、4人中1人くらいはネットの出会い系サービス経由でパートナーができるというプロットが必要になってくるのではと思う。

 

恋愛がテーマだけに、女性視点でのセックスの描写がたまに出てくるが、作者が女性だったらもっとリアリティがあったかも という気がした。