I’m sorry, mama

  • 著者: 桐野夏生
  • 心に響いた度: 2 (1-3)
  • 読んだ時期: 2022年10月

 

両親に捨てられ、娼館で虐げられながら育つうちに、人を殺すことを何とも思わないような邪悪な存在になったアイ子という女の話。

 

アイ子は知り合った人間に接近して、盗めるだけ盗み、用済みになったり盗みがバレそうになるとその人間を殺して逃亡する、といった感じで生きている。その邪悪さは魔人ブウ(悪)のように混じりけがない。

  

登場人物がおしなべてやばい。数万本の割り箸(使用済)で作った謎の館を居候先の部屋に作って住む男、夫の前妻(かもしくは不倫相手)の間にできた子供を横取りしようとするアパホテルの社長みたいな感じの女、アイコが育った娼館のOGで趣味の悪い服を来てはしゃぎまわるババアたちなど、その立ち振舞や生い立ちが、色々やばい。

 

アイコが、邪悪な感じで生きているうちに、いろいろあって、自分の本当の母親と父親を知ることになる、というのが小説の本筋である。しかしながら、読んだ後に心に残ったのは、物語よりもむしろ登場人物のインパクトだった。

 

僕の中でのアイコの脳内イメージは、南海キャンディーズのしずちゃんに近かった。