• 著者: 姫野カオルコ
  • 読んだ印象: 2 (1-3)
  • 読んだ時期: 2024年4月

 

誰もが羨むルックスに恵まれながらも、ちょっとしたコンプレックスを気にしすぎる人間、差別用語が排除され、悪口のボキャブラリィが日に日に減る世の中で、「顔が大きい」という、差別用語に規定されていないながらも本人へのダメージが相当でかい悪口でコンプレックスの溜飲を下げるネット社会の日常風景を、実社会でもどこか見覚えのあるような人物の視点で描いた作品。

 

ある漫画家が書いた少女向け小説を読み返す姉妹の姉から始まるこの話は、最初は何の話なのか全くわからないが、読んでいるうちに著者が言わんとすることが少しずつ分かってくる感じだった。