若干古い話なのだが、2020年2月29日の日経新聞一面のコラム (春秋) の意味が何回読んでも分からなかった。

本コラムは4つの段落から構成されており、それぞれを要約すると以下のような感じになる。

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  1. 王雲海氏の著書「賄賂はなぜ中国で死罪なのか」という本を興味深く読んだ。

  2. この本によると、中国では公務員の収賄は政治犯罪と捉えられる。

    • 中国では新型肺炎の感染拡大を許した地方政府も罪なのか、幹部更迭されている。
    • 中国では監視を強め、都市封鎖、外出制限、感染が疑われる個人を隔離している。
    • 中国では日韓からの入国者を隔離することになった。
    • 日本政府は全国の小中学校に休校要請を出すという異例の決断をした。
    • 興那覇潤氏によると、日本は行政と民意を調整する議会が機能しない「中国化」の傾向になりつつある。
    • 危機の収束を願うとともに、今後、広角に引いた視座で今回の政策の意味も考えたい。

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まず、段落の区切りがよく分からない。 また、特に段落3から4の展開が怒涛過ぎてよく分からない。 そして、それぞれの段落 (および段落3,4については段落内の文章ごと) の関係性がよく分からない。 最後に、広角に引いた視座が何なのか、よく分からない。

あまりにも分からなさすぎて、悲しくなってきたので、僕なりに解釈を試みたところ、以下のようになった。

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王雲海氏の著書「賄賂はなぜ中国で死罪なのか」という本を興味深く読んだ。この本によると、中国では公務員の収賄は政治犯罪と捉えられる。

ところで、「中国」「罪」といえば、中国では今、新型肺炎の感染拡大を許した地方政府の幹部が大量に更迭されているが、これも罪人として認識されているからなのだろうか (感想)。

ところで、「中国」「新型肺炎」といえば、中国政府は都市封鎖、外出制限、感染が疑われる個人を隔離するなど、監視を強めている。そんな中国から見ると、日本の対応は甘いと思われているからか、日韓からの入国者を隔離することになった。

ひるがえって、日本の状況はといえば、日本政府は全国の小中学校に休校要請を出すという異例の決断をした。

ところで、「日本」「中国」「政治」といえば、歴史学者の興那覇潤氏のある論考がある。これによると、本来は行政と民意を調整するものである議会が機能しない状況を「中国化」と呼ぶのだが、日本もその傾向になるのだそうだ。

色々、話は飛びましたが、とにかく、危機の収束を願う。

あと、危機が収まったら、今後、広角に引いた視座で今回の政策の意味も考えたい。 広角に引いた視座とは、例えば、新型肺炎に対する日中間での対応の相違点と類似点、およびそれらと収賄、中国化あるいはこれらに関する周辺概念との関係性などがあると思われるが、具体的には別途検討とする。

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大学教授が飲み屋でだべったときにこんな感じになるのだろうか。