色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

  • 著者: 村上春樹
  • 印象: 2 (1-3)
  • 読んだ時期: 2019年11月

 

高校生のときに親友に捨てられた男が、過去の経緯を知ることで自分を取り戻す話。

同年代のときに読んでいたら、しっくりきたかもしれない。しかし、同年代のときにノルウェイの森を読んでしっくりこなかったので、やはりしっくりこなかったかもしれない。

個人的には、海辺のカフカと、世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドのように、躍動感のある作品の方が好きだ。

灰色の青年の存在が何なのか、よくわからなかったので、解説本がないかと思って図書館を探したが、「話の展開をすすめるために人を殺す村上春樹はダメだ」みたいな批判が結構な熱量で書かれた本しかなかったので、諦めた。

 

ちなみに村上春樹の小説といえば射精であり、本小説にも何度か射精シーンが出てくるが、数ある作品の中でもそこそこ衝撃度の高い射精シーンがあるように思う。

真っ暗闇の中に昔あった公園の水飲み器から精子がブシャーって出るイメージ。