佐藤可士和の打ち合わせ

  • 著者: 佐藤可士和
  • 印象: 2 (1-3)
  • 読んだ時期: 2020年4月

 

昔何かのウェブサイトで、無駄を削ぎ落とした感じの佐藤可士和氏の事務所を見て以来、他の作品もよく知らないが勝手に好きになった佐藤可士和氏の打ち合わせ論。打ち合わせのやり方を考えたいと思って、読んだ。

なぜ打ち合わせが重要か、打ち合わせで最大の成果を得るにはどうしたらよいか、といったことが、必要十分な文章量で、具体的に実践できる詳しさで述べられている。

「目的のない打ち合わせはしない」とか、「プロジェクトの全体像を示す」とか、書いてあることは、「打ち合わせ 生産性 方法」とかでググると出てくるビジネスサイトに書いてあるのと多分そんなに変わらない。そういう意味では新しい知見みたいなものはない。

が、それでもこの本から得るものは少なくないのは、著者の確固たる生き様みたいなものを感じることができるからだと思う。一本筋が通っていて、よどみなく説明されるので、物語としての完成度が高く、脳みそに収まりやすかった。

「打ち合わせを変えることで、仕事が変わり、チームが変わり、会社が変わり、ひいては日本のビジネスが変わる、僕はそう確信しています」と、まえがきにかかれているが、多分著者はほんとにそう確信しているし、そうなってほしいと心から願っていると思う。そういう気持ちが伝わってくる本だった。よう知らんけど。