読書感想文: 問題解決ラボ
問題解決ラボ
- 著者: 佐藤オオキ
- 印象: 2 (1-3)
- 読んだ時期: 2020年4月
著名なデザイナーである佐藤オオキのエッセイ集的な本。デザインを生み出すために著者が実践している行動や考え方が、その結果生まれた製品と一緒に紹介されている。雑誌連載をまとめたものであり、1テーマあたり2-3ページの文章量で読みやすい。デザイナーはこんな風にものごとを捉えるんだなという、いろいろな視点を知ることができて興味深かった。
ただ本のタイトルと内容がちぐはぐな印象がある。「問題解決ラボ」の「ラボ」が何を意味するのかが不明だし、また「問題解決」という言葉に関しても、あとがきで『〜課題と照らし合わせて、それに合った「正しい問題」を見つける』ことが重要だ、といったようなことが書かれており、それならサブタイトル(「あったらいいな」をかたちにする「ひらめき」の技術)を、『問題は正しい問いを立てれば解決だ』的なニュアンスが伝わるべきものにしたほうがよかったのではと思う。「正しい問いを立てるためのものごとの捉え方」とか。イマイチか。
内容が示唆に飛んで面白かった分、じゃあ自身の本のタイトルデザインはちゃんと本質つけてますか? という謎のツッコミをしたくなってしまう衝動にかられる。
以上を踏まえると、結局、「気鋭のデザイナー 佐藤オオキの仕事術」みたいなタイトルが一番しっくり来る。