読書感想文: 熱力学1,2
熱力学1,2
- 著者: 牧野俊郎
- 印象: 3 (1-3)
- 読んだ時期: 2020年7月
京都大学工学部の牧野俊郎教授(元) の講義テキスト。
電池のことを改めて勉強しようと思ったときに、エントロピー、エンタルピーの概念から既に怪しかったので、熱力学まで立ち返ろうと思い、大学時代に学んだ牧野教授の教科書をネットで探したが、出版されていなかったので、失礼を承知でメールでテキストいただけませんかとお願いしたところ、ご厚意でいただくことができたので、勝手に印刷屋さんで書籍化して読んだ。
世の中にはたくさんの熱力学に関する教科書があり、それを購入することも考えたのだが、自分の知識なり知恵が形成される土台として、大学時代の講義があると思ったので、当時のテキストを学び直すのが自分にとって最も効率的かつ効果的だと思い、わざわざ教授にお願いした。改めて勉強になったというか、自分が何も知らないことを改めて認識できた。
教科書というのは、どこまでを前提知識として、どこから語り始めるか、というのが大事だと思った。
テキストの後半に「水飲み鳥」の紹介論文があり、そこでは伝説の牧野フォントを堪能することができる。
大学時代のテキストは社会人になるときに全て捨ててしまったのだが、シラバスを残しておいたらよかったと思った。誰の講義を受けたかが分かるので。