読書感想文: ラプラスの魔女
ラプラスの魔女
- 著者: 東野圭吾
- 印象: 2 (1-3)
- 読んだ時期: 2020年11月
温泉地で発生した、事故に見せかけた硫化水素中毒による殺人事件に関する話。
ラプラスというのは19世紀の数学者で、制御工学で重要なラプラス変換の数学的な基盤を作った人。決定論者で、ある特定の時間における宇宙の全ての原子の運動状態が分かれば未来のことは全て予測できるという考えを持っていた。この考えから、これから起こる全ての出来事を予言できる超越的存在としてのラプラスの悪魔という概念が生まれた。
タイトルから分かるように、そんな感じの、ラプラスの悪魔的な存在が物語で重要な役割を果たす。
中毒事故は実際には殺人事件なわけだが、その犯行動機として語られる過去が狂気じみていて凄まじい。
元刑事の民間ボディガードが随所でかっこいい立ち回りを演じる。