PK

  • 著者: 伊坂幸太郎
  • 印象: 1 (1-3)
  • 読んだ時期: 2021年5月

 

3つの短編集。勝てばワールドカップ出場が決まる試合でPKを蹴ることになった選手とか、マンションから落下してきた子供を手で受け止めた男とか、世界を救うために別世界に行くことになった男とかの話が、それぞれに何となく関係しながら展開する。

 

3つの物語に共通するテーマは「勇気」であるようなのだが、イマイチ統一性がなく、もともと別々に存在していた3つの短編小説を、勇気というテーマで無理やり一緒くたにして、またそれぞれに関係性をもたせてみた というような感じで、無理やりまとめた感があり、読んでてよく分からなかった。それぞれの話が微妙に関係しあっているのだが、その関係性もわかりにくい一方、またそれを確認するためにもう一度はじめから読み直してみる程にモチベーションが湧くほどの面白さがなく、消化不良な感じで読み終えた。

 

ハードカバーの書籍を読んだのだが、タイトルが「PK」でありながら挿絵がドミノであり、なんだかよく分からない。また、背景が緑色なので、ぱっと見麻雀に見えなくもなく、サッカーの話なのか、超能力の話なのか、麻雀の話なのか、さらにわからなくなっていき、読んだ後も分からないという、分からないの三乗状態だった。