読書感想: もういちど生まれる
もういちど生まれる
- 著者: 朝井リョウ
- 心に響いた度: 1 (1-3)
- 読んだ時期: 2022年4月
二十歳の、二十歳による、二十歳のための青春群像劇。
5つの短編小説が集まっていて、それぞれ二十歳の男女が主人公になっている。各編の主人公が、別の編でも登場してきて、通して読むと、登場人物の関係性が分かってくる。例えば大学生の翔多にそっけない態度を取るハルが、実は翔多のことを心の中で頼っていることが分かったりする。
まず主題が二十歳なので、40歳のオッサンである僕には全然共感できなかった。かといって自分が二十歳のときに読んだとして共感できたかというとそうでもない気もする。二十歳特有のふわっとした感じが小説全体を通して描かれているのだが、それぞれが心に抱える悩みなり葛藤が薄くて、「で?」と思ってしまう。
Youtubeとかドンキーコングとか、実世界の固有名詞がでてくるのだが、今時の若者はこんな言葉使うやろ感じが漂ってきて、素直に読めなかった。