読書感想: 一兆ドルコーチ
一兆ドルコーチ: シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え
- 著者: エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ
- 心に響いた度: 3 (1-3)
- 読んだ時期: 2022年6月
数年前に多分ベストセラーになったシリコンバレーの伝説的な人物の教えが書かれた本。お世話になった人に、最近読んだオススメの本を訪ねたら、紹介してもらったので、読んだ。
著者はグーグルの元CEOとかめちゃくちゃ著名な人物であるが、ビルから実際にコーチングを受けていた。ビルが2017年頃に亡くなったときに、ビルからの教えを風化させないために書いた本なのだそうだ。
著者のメンバーが、前に読んだHow Goolge Worksと同じで、大変読みやすく、ためになった。ビルは並外れて心の広い人間で、そのやり方は誰もが真似できるようなものではないが、一番印象に残ったのは、問題そのものより、問題解決にあたるチームがいちばん大事だ という考えだ。何か問題が起こると、普通は、どうやって解決するかをまず考えるが、ビルの場合は、その問題を解決するチームに関心を向ける。チームの全員がチームのために全精力を傾けるように、行動を促し、鼓舞する。
ビルの言葉遣いはかなり粗暴だったようで、途中でビルの名言集トップ10 (ビルの追悼式でビルのアメフトコーチ時代の友人が紹介したらしい) が紹介されているが、その第1位である「お前の頭をケツから引っ張り出す音だ」というのは、原文だと、That’s the sound of your head coming out of your ass! であり、これはビルにとっての I love you なのだそうだ。
本を読んでから、スティーブ・ジョブズの追悼式でのビルのスピーチをYoutubeで見たが、何も知らずにあれを見たら普通のオジサンが喋ってるだけにしか聞こえなかっただろう。