• 著者: 東野圭吾
  • 読んだ印象: 2 (1-3)
  • 読んだ時期: 2023年12月

 

刑事の加賀恭一郎と、その従兄弟の松宮脩平が、喫茶店オーナーの女性が殺された事件を解決していく話。

 

話の中には、様々な女性が登場する。子供を事故でなくした母親、苦労の末に人工授精で子供を授かった母親、子供がほしかったけど授かることができなかった女性、男と別れた後に妊娠が発覚し、シングルマザーとして子供を育てた母親、望まない妊娠を何度もして、そのたびに中絶するしかなかった、母親になれなかった女性。これらの女性がいろいろ絡み合って、殺人事件の真相に加えて、松宮の出生の秘密も語られる。

 

萌奈という女子高生が出てくる。二人の子供を事故でなくした夫婦が、もう一度家庭を持ちたいと願って生んだ子供なのだが、自分は死んだ子供の身代わりとして扱われている と思っていて、それに絶望している。期待することと愛することは違うということを教えられる。