読書感想: やつらを高く吊せ
- 著者: 馳星周
- 読んだ感じ: 2 (1-3)
- 読んだ時期: 2024年10月
栃尾は秘密を暴くことに人生のすべてをかけている狂人で、繁華街の怪しい人間に金をばらまいては狙った人物の情報を集め、スキャンダルを暴き、週刊誌に売ったり強請ったりして生計をたてている。栃尾は暴く秘密が大きければ大きいほど激しく勃起するという謎の習性を持っている。
吉井秀人は闇の世界の金貸しで、大物ヤクザとか大物政治家などの、下手に回収しようものなら反対に東京湾に沈められるリスクがあるような人物にも平然と金を貸し、あらゆる手段を使って金を回収することに人生のすべてをかけている。
栃尾はあるスキャンダルを追っている最中に吉井秀人に弱みを握られ、吉井秀人の飼い犬となって、吉井が金を貸した (そして返そうとしない) 人間の秘密を暴けと命令される。自由を奪われた栃尾は吉井を激しく憎むが、吉井が秘密を暴けと命令してくる人物はすべて闇の世界の大物で、抱えるスキャンダルも一線級であり、その誘惑に終始勃起しながら秘密を暴く作業に勤しむ。
情報収集の過程で、高島舞というとんでもなく淫乱な女子高生と出会い、高島と共謀して吉井の弱みを握り自由になろうと画策していく話。
とにかく登場する人物が全員狂人であり、終始話のとんでもなさに圧倒されながら読んだ。高島舞の変態ぶりは流石に現実感を感じかねた。