大人の論理
説教メールを読み返していたら、昔ある人にもらったメールを思い出したので、勝手にこちらも転記する。
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大人の論理
Q1. ある時、あなたがクライアントとの打ち合わせに遅刻してしまいました。クライアントはどういう反応を示すでしょうか。
A:怒る。
B:「次から気をつけてね。」と笑って許してくれる。
あなたが大人ならBと回答します。
Q2.
ある時、足しげく通っていた会社から、数万円程度の非常に小さな仕事ですが、やっと発注してもらいました。しかしながら、約束した納期に1時間遅れてしまいました。クライアントはどういう反応を示すでしょうか。
A:怒る。
B:「小さい案件だし、更にたった1時間程度の遅れなので、全然、気にしないでいいよ。次からよろしくね。」と笑って許してくれる。
あなたが大人ならBと回答します。
Q3.
ある時、クライアントからプロジェクトを受注しました。しかしながら、メンバーが途中で仕事を投げ出してしまいクライアントに約束した納期が遅れてしまいました。その際、遅れた理由を正直に話しました。クライアントはどういう反応を示すでしょうか。
A:怒る。
B:「そうか、そのメンバーはヒドイ奴だね。話を聞いたところ君は全く悪くない。次から今回のケースを肥しとして頑張ってください。」と笑って許してくれる。
あなたが大人ならBと回答します。
なぜAではないのでしょうか。
それは、怒ることによって生じるデメリットが大きいからです。
怒ることでエネルギーを使う。怒ることで紳士的でない印象を与える。怒ることで恨みを買い、関係が悪くなる。
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だから、Bと答えるのです。
そしてクライアントは口には出しませんが決めています。
あなたに次は無いことを・・・
どんなに小さな約束であっても、また、どのような事情があったとしても、約束を守れない人は、次も必ず約束を破る。
これが大人の論理です。
クライアントもクライアントを持っています。
つまり、あなたにお願いして納期が遅れたことで、クライアントも彼らのクライアントに同様の対応をされます。つまり、クライアントにも次は無いのです。
そのため、クライアントはあなたの信用力をリスクが少ない様々な方法で試します。
・彼は遅刻しないだろうか。
・試しに小さな仕事を任してみよう。彼は納期を守るだろうか。
この先にもある幾つもの関門を越えて、やっと、面白い大きな仕事を任せてもらえるのです。
逆に言えば、この関門を越えないと、面白い大きな仕事は任せてもらえないのです。
また、あなたの見えないところで、クライアントとその友人がこのような会話をしています。
クライアントの友人:「今回、このような案件があって、A(あなた)にお願いしようと思っているんだけど。」
クライアント:「Aとは過去に一緒に仕事をしたところ、非常に良い仕事をしてくれたよ。ただ、、、、、Bの方がもっと良いよ。」
クライアントはあなたの悪口を言いません。
なぜなら悪口を言うことで、人間性が疑われるからです。
しかしながら、クライアントは彼の大切な友人が失敗しないように、あなたを紹介することは無いでしょう。
そして、何より怖いのは、あなたの悪い噂はどこにも流れていないため、なぜ受注できないのか、あなたは気づかないことです。
あなたは次の仕事の話がなかなか来ないので、クライアントに電話します。
あなた:「先日話題に出ていた案件ですが、そろそろ具体的に進めたいのですが。」
クライアント:「大変申し訳ない。その案件は予算が獲得できなかったため、見送りとなりました。また話が進み次第、ご連絡いたしますので、今後とも何卒よろしくお願いします。」
そして、あなたがどんなに待っても連絡が来ることはありません。
なぜなら、あなたに次は無いのですから・・・
小さな約束が守らないために失われる未来の可能性。そして、悲しいことに、それは取り戻せない。
大人はこの恐ろしさを知っています。
だから、小さな約束でも守るのです。
学生はこの恐ろしさを知っていません。
だから、小さな約束は破っても構わないと思うのです。
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